マーティン・セリグマンの記事 その2

某県教育委員会のHPに大変興味深いよりコラムがありましたので加筆・訂正しながら引用したいと思います。

マーティン・セリグマンというアメリカの心理学者が、犬のケージの床に電流が流れるような仕掛けをほどこして、犬に電気ショックを与える実験をしました。犬はびっくりして逃げようとするのですが逃げ場がないのです。電気ショックを与えることを何度か繰り返します。逃げ場がないことをそのつど体験した犬は、しまいに逃げる努力をしなくなってしまうのです。やっても同じだと思うのです。セリグマンはこのことを、逃げる努力をすることのむなしさ(無力感)を学習したということから、「学習性無力感」と名づけました。

「教えよう」「分かって欲しい」という意気込みから、つい「何でこんなこともできないの」とか「何でわからんのよ」と、親や教師は子どもたちに言いがちです。そんなことを言われた子どもはどこが分からないのかも分からない、また、わけがあって言えないのかも知れません。そんな親や教師のマイナスのつぶやきを聞き続けた子どもたちは、「分からない」ことを恥とし「間違う」ことを恐れるようになり、仮に質問の答が分かったとしても「ハイッ」の手に重りをつけてしまうのではないでしょうか。

「いい間違いだった」「その間違いが他の人の参考になって、考え方を広げてくれるかもね。」とか、発表できない子どもには「次、発表できるときでいいよ」などと、子どもの間違い発言や失敗行動を、次につながる有益なものと価値付けてくれる人のいる学習環境や生活環境。そこでは、「安心して間違えられる」「安心して恥をかける」雰囲気の中今日も自信に満ちた「ハイッ」の声が響き渡っていることでしょう。
 


小学校の時にたくさんチャレンジしてたくさん失敗しなければ成長はありません。我々指導者は子供たちが安心して失敗できる環境を用意しなければなりません。
誰かが失敗したときにどんな声がチームから聞こえてきていますか?